![アルミ合金-アイキャッチ](https://www.fuji4186.co.jp/wp/wp-content/uploads/2022/06/740f118831ee6ffe481a1e5940b6335a.jpg)
みなさんこんにちは。(株)富士商会、アルミ営業部です。今回は弊社も扱っている、アルミ合金について紹介していきます。
●アルミ合金とは
アルミは他の金属(銅、マンガン、マグネシウム、シリコンなど)と混ぜて使う場合がほとんどです。なぜなら純度100%のアルミだと、耐久性に欠けるからです。純アルミに、何種類かの金属を混ぜて作ったものを、「アルミ合金」といいます。
●合金の種類
アルミ合金は、合金型番の千の位によって、何を混ぜている合金なのかが分かります。たとえば「A5052P」であれば、アルミにマグネシウムを混ぜた「5000系」の合金ということです。
●1000系 – 純アルミ
特徴 | ・アルミ純度は99.00%以上 ・加工性、耐食性、溶接性、電気導電性、熱伝導性に優れる ・強度が低い |
主な用途 | 家電用品、日用品、電気器具、送配電材料、放熱材 |
ちなみに1000系に限り、合金型番の下2桁は、アルミ純度の小数点以下を表します。たとえば型番が1100・1150・1170の場合、それぞれ純度は99.00%・99.50%・99.70%です。
●2000系 – Al,Cu,Mg系合金
特徴 | ・鋼材に匹敵する強度をもつものもある(例:2017、2024)* ・切削性に優れる ・銅を比較的多く含むため、耐食性に劣る ・溶融溶接性に劣る |
主な用途 | 航空機、ねじ、光学部品、油圧部品、ピストン、航空宇宙機器 |
*いわゆるジュラルミン、超ジュラルミン
●3000系 – Al,Mn系合金
特徴 | ・純アルミの加工性、耐食性を維持しつつ、強度を増したもの ・3003が代表的 |
主な用途 | カラーアルミ、アルミ缶ボディ、屋根板、ドアパネル材 |
●4000系 – Al,Si系合金
特徴 | ・熱膨張率を抑えられる ・耐摩耗性が改善されている |
主な用途 | 鍛造ピストン材料、溶接ワイヤー、ブレージング用ろう |
●5000系 – Al,Mg系合金
特徴 | ・合金の種類が多い ・Mgの少ないものは装飾、器物用材に使われる ・Mgの多いものは構造材に使われる ・耐海水性が良好 |
主な用途 | 建築用内外装、船舶、一般板金、缶エンド、自動車用ホイール |
●6000系 – Al,Mg,Si系合金
特徴 | ・強度、耐食性が良好 ・溶接性が低い ・代表的な押出合金として6063がある |
主な用途 | 車両、圧力容器、ガードレール、欄干、自動車部品 |
●7000系 – Al,Zn,Mg系合金
特徴 | ・Al-Zn-Mg-Cu系合金と、Al-Zn-Mg系合金とに区別できる ・Al-Zn-Mg-Cuは、アルミ合金の中で最も高い強度をもつ ・Al-Zn-Mgは、溶接構造のために用いられる ・熱処理が不十分だと経年損傷が生じる場合がある |
主な用途 | 航空機、フィン、スキーストック、高速回転体 |
●8000系 – その他
Feを含有した箔用合金があり、包装や電気通信に使われています。最近ではアルミにLiを添加して、低密度・高剛性をもつAl-Li系、Al-Li-Cu系、Al-Li-Cu-Mg系などが実用化を目指しています。